サウナの外気浴

サウナや水風呂の後に休憩すること。ととのいは外気浴の最中に起こる。外気浴といわれるが、必ずしも外でなくても良い。大事なのは不快にならない温度下でリラックスすること。
施設によっては外に休憩できる椅子が置いていない場合もあるが、室内でも問題ない。外にこだわると、夏の昼間は暑すぎて熱中症になったり、冬場には寒すぎて風邪をひく恐れもある。そのときの環境や施設に応じて、くつろげる場所で行うのが理想である。例えば冬場には浴場の端で足だけお風呂につけて休憩したり、夏場には体を拭いてエアコンの効いた脱衣所でくつろいでもよい。

サウナ→水風呂→外気浴で、ととのう時間は1~2分と言われている。ただし、体温や血圧が元に戻るにはもっと必要なので、それ以上の時間が必要。十分に外気浴(休憩)を行わないと風邪をひいたり疲労が残ったりなどの悪影響が出るため、しっかりとした時間を確保することが大事。再びサウナに入る場合も、外気浴で体を休めないと、体に負担がかかりすぎるので良くない。気温などの状況にもよるが、目安として5~10分くらい。体の冷えを感じたら切り上げるサイン。

外気浴には2つの意味がある。
1.体温を通常の状態に戻す
水風呂は、サウナで火照った体を急激に冷やしてくれるが、体の外側から冷やすので、体の表面と体の芯の温度を均一にしてくれるわけではない。水風呂に長く浸れば体の芯は平常温度になるが、表面温度が下がりすぎる。逆に浸かる時間が短いと、表面温度は冷えても芯が温かいままなので、水風呂から出たあとでもじわじわと汗が湧き出て、暑苦しさがあとから襲ってくる。つまり水風呂だけで、サウナで上がった体温を適正な温度にととのえることはできないのだ。外気浴をすることで体の芯と表面の温度を均一にして、適正な体温にととのえることができる。

2.血管や血圧を整える
外気浴はサウナと水風呂で激しく変動した血管や血圧を通常の状態に戻してくれる。サウナでは体温が上がることで、血管が拡張して血圧が下がる。水風呂では血管が収縮し血圧が高くなる。外気浴をしないと、血管の収縮と拡張のサイクルが短くなり、循環器系への負担が増加することがある。これは、高血圧や心臓病のリスクを高める可能性がある。

外気浴に向かうベストなタイミング
外気浴は、水風呂のあとすぐに行うのが効果的。水風呂で交感神経系が優位に働いたあと、すぐに外気浴をして副交感神経系を優位に働かせることで、自律神経のバランスをととのえやすくなる。このとき、いわゆる「ととのう」状態になるのだが、サウナに入りすぎて熱中症になりかけた人が、フワッとしためまいを感じる場合がある。このめまいを「ととのう」と勘違いする人がいる。その場合、歩いたり立ったりしているとふらついて転倒するリスクが上がるため危険。たいてい、しばらく安静にしておけばすぐに治る。