【研究結果】サウナが脳卒中の発病率を60%低下させる!



脳卒中に対するサウナの効能
脳卒中はサウナに入る頻度が高いほど発症率が低くなる。サウナ週4回以上だと約60%も発症が低下する。
方法:脳卒中とサウナの関係について検討するため中央値で14年間追跡調査
対象者数:1628名(53~74歳男女)
国:フィンランド
論文名:サウナ入浴はフィンランドの男性と女性の脳卒中リスクを軽減する:前向きコホート研究
Sauna bathing reduces the risk of stroke in Finnish men and women: A prospective cohort study
Setor K Kunutsor , Hassan Khan , Francesco Zaccardi , Tanjaniina Laukkanen , Peter Willeit , Jari A Laukkanen
結果:サウナに入る頻度が週1回群と比較して、週4-7回群の脳卒中発症のハザード比は0.39(95%CI 0.18-0.83)と有意に脳卒中の発症を減らすということが報告された。

サウナが糖尿病を改善した研究

 

・サウナが糖尿病患者の生活の質を上げた
方法:2型糖尿病患者の生活の質に、遠赤外線サウナが有益な効果を及ぼすかどうかを明らかにした。対象者は3ヶ月間(毎週3回)、地域のヘルスセンターにおける1回30分間のサウナ・セッションへの参加が求められた。
対象者数:20名(2型糖尿病患者)
国:カナダ
論文名:II 型糖尿病患者の生活の質に対する反復温熱療法の影響.
The effects of repeated thermal therapy on quality of life in patients with type II diabetes mellitus.
Richard Beever
結果:サウナが糖尿病患者のストレス、疲労及び身体的健康、全体的健康感、社会生活機能に有意な改善が認められた。

※あくまで健康な人が予防のために入る場合の参考に。すでにトラブルを抱えている場合、かかりつけの医師との事前相談が必須。
糖尿病の場合、糖と一緒に水分も尿中に出てしまうためサウナで脱水状態になりやすい。

【論文付き】サウナがうつの発生率を77%も下げる!!



うつに対するサウナの効能
うつ病など精神病の発生率をサウナは77%下げる
方法:精神疾患とサウナの関係について検討するため中央値で24年間追跡調査
対象者数:2138名(42~61歳男性)
国:フィンランド
論文名:サウナ入浴と精神障害のリスク:前向きコホート研究
Sauna Bathing and Risk of Psychotic Disorders: A Prospective Cohort Study
Tanjaniina Laukkanen , Jari A Laukkanen , Setor K Kunutsor
結果:サウナに入る頻度が週1回以下の群に対し、週2~3回群の発生率は約20%低減、週4回以上群は約77%低減

・サウナがマイルドなうつ病に効果的
方法:軽症うつ病エピソードを有する入院患者を対象とした、反復温熱療法の効果に関するランダム化比較試験。対象者は温熱療法群または非温熱療法群に振り分けられた。いずれの群も、同一の入院治療(栄養管理、理学療法作業療法等)を受けたが、それに加えて、温熱療法群は4週間(週5日)、1日1回、60°Cに保たれた遠赤外線乾式サウナのベッドの上で、15分間、仰臥位で過ごした。その後、28°Cに保たれた部屋に移動し、毛布で保温しながら30分間、過ごした。サウナの前後の体重減少を発汗量とみなし、経口水分補給も行った。非温熱療法群は、4週間(週5日)、1日1回、24°Cに保たれた部屋で、45分間、仰臥位で過ごした。
対象者数:28名(軽症うつ病患者)
国:日本
論文名:温熱療法を繰り返すと、軽度のうつ病患者の食欲不振と主観的訴えが軽減される
Repeated thermaltherapy diminishes appetite loss and subjective complaints in mildly depressed patient.PsychosomaticMedicine
Masuda A.、Nakazato M.、Kihara T.、Minagoe S.、&Tei、C
結果:温熱療法群の身体的愁訴(しゅうそ)(CMI)は非温熱療法群よりも有意に低下した。温熱療法群では、空腹感およびリラクゼーションの得点(ビジュアルアナログスケール)が有意に増加していた。血漿グレリン濃度及び1日のカロリー摂取量は、入院4週間後の非温熱療法群よりも、温熱療法群で有意に高かった。空腹時血糖値血漿エピネフリンBMI抑うつ気分(SDS)に有意差は認められなかった。

うつ病になるのはストレスなどの原因によってセロトニンノルアドレナリンドーパミンといった脳内の神経伝達物質が減少するためだと言われている。サウナはノルアドレナリンドーパミンを増加させることが報告されている。詳しくは「ノルアドレナリン」と「ドーパミン」。

*精神・神経関係の薬を飲んでいる場合、発汗や体温調整が阻害されやすくなるので、かかりつけの医師との事前相談が必須。

サウナが心筋梗塞を予防する科学的な根拠【論文つき】



心筋梗塞のしくみ
1.血管はただ血液を流すだけでなく、心臓から出た血液を体中に送るため、心拍に合わせて動く。いわば、血管は心臓のサポートをしている。
2.血管が硬くなった状態だと、そのサポートができない
3.心臓の負担が増える
4.心臓が余計に働かなくてはいけないので、心臓が活動に必要な血液量が増える
5.心臓に血液を届ける血管も硬くなっているので、心臓が血液不足になる
6.心臓の筋肉が栄養不足で弱る
7.心臓の細胞が死ぬ
8.心筋梗塞になる。

サウナは自律神経を鍛えることで血管を柔らかくする。
すると
1.血管が柔らかいので、心臓のサポートができる
2.心臓の負担は増えない
3.心臓は栄養豊富
4.心筋梗塞にならない
・サウナに入る日数が多いほど、心筋梗塞のリスクが下がる
論文名:サウナ入浴の心臓血管およびその他の健康上の利点: 証拠レビュー
Cardiovascular and Other Health Benefits of Sauna Bathing: A Review of the Evidence
Jari A Laukkanen , Tanjaniina Laukkanen, Setor K Kunutsor

 

【論文2つ】逆説?サウナが高血圧症を改善させる!



論文名:サウナのメリットとリスク
Benefits and risks of sauna bathing
M L Hannuksela , S Ellahham
方法:高血圧患者46人が2週間に1度 × 3か月間サウナに入った際の血圧 の状態を調査
国:フィンランド
結果:実験前の平均は上が166、下が101だった。3か月後は上が143、下が92になった
 
論文名:サウナ入浴と高血圧症: 前向きコホート研究
Sauna Bathing and Incident Hypertension: A Prospective Cohort Study
Francesco Zaccardi , Tanjaniina Laukkanen, Peter Willeit , Setor K Kunutsor, Jussi Kauhanen, Jari A Laukkanen
方法:高血圧症発症とサウナの関係について検討するため中央値で24年間追跡調査
対象者数:1621名(血圧正常42~60歳男性)
国:フィンランド
結果:サウナに入る頻度が週1回群と比較して、週2-3回群と週4-7回群の高血圧発症ハザード比は、0.76(95%CI 0.57-1.02)、0.54(95%CI 0.32-0.91)とサウナに入る頻度が多いほど高血圧症の発症が少ない。

※あくまで健康な人が予防のために入る場合の参考に。高血圧ぎみの人がサウナに入る場合、かかりつけの医師との事前相談が必須。

【論文多数】脳の疲労をサウナが取る科学的根拠

 

脳の疲労とは、視覚や聴覚を経由して大量に入ってきた情報を、脳が処理しきれず、集中力が続かなかったり、仕事中にミスが生まれやすくなった状態。また長時間にわたる集中的な思考や作業を続けると、脳はエネルギーを消費し、疲労を感じる。
疲労の抱える問題は、体の疲労のように休んでも疲れがとれにくいことだ。体が疲労すれば横たわったりしていれば回復するが、脳の疲労は横たわったりリラックスしようとしてもなかなか取れない。仕事に追われていたり、心配事や悩みがあったり、スマホが常に近くにある状態だとなおさらだ。頭を休めるために何もしないでぼーっとしていても、脳はDMN(デフォルト・モード・ネットワークDefault Mode Networkの略語)という状態でずっと神経活動を続けて、雑念などが浮かんでしまう。DMNとは、脳が意識的な活動をしていないとき、つまり、ぼんやりしているときに活性化する神経回路のこと。ぼーっとしているのに、脳の総エネルギーの60~80%も雑念に使ってしまうのだ。内側(ないそく)前頭前野、後帯状皮質(こうたいじょうひしつ)、楔前部(けつぜんぶ)、下頭頂小葉(かとうちょうしょうよう)部位で構成されている。DMNは創造性を高めるというメリットがあるが、脳疲労というデメリットもある。ぼーっとしていると、急に良いアイデアが浮かんだりするが、同時に、脳が休めないということでもある。脳を休ませようと、目をつむって頭を真っ白にしようとしても、脳は休まらないのだ。
・DMNが続くと、総合失調症、うつ病、不安障害、ADHDアルツハイマー病などにつながる
論文名:精神障害とDMN
Default-mode brain dysfunction in mental disorders: a systematic review
Samantha J Broyd , Charmaine Demanuele, Stefan Debener, Suzannah K Helps, Christopher J James, Edmund J S Sonuga-Barke

これを何とかしようとしたのがマインドフルネスという瞑想の一種だ。グーグル、アップル、インテルゼネラル・ミルズゴールドマン・サックス、メドトロニック、エトナ、それに米国国防省などが導入して、一時は大流行した。
・瞑想を行うと、DMNの活動性が低下し脳のエネルギー消費を低下させる
論文名:瞑想体験がデフォルトモードネットワークのアクティビティコネクション相違に関連する
Meditation experience is associated with differences in default mode network activity and connectivity
Judson A Brewer 1, Patrick D Worhunsky, Jeremy R Gray, Yi-Yuan Tang, Jochen Weber, Hedy Kober

だがその後下火になったのは、マインドフルネスでDMNを抑えるのはとても難しいからだ。深い瞑想状態になるには、相当長い期間修練を積まなくてはならない。初心者にはハードルが高すぎる。
・マインドフルネスはトレーニングが必須で習熟度によって効果が異なる
論文名:瞑想未経験者における8週間のマインドフルネス瞑想トレーニング後の脳構造と低周波の振幅の変化
Alterations in Brain Structure and Amplitude of Low-frequency after 8 weeks of Mindfulness Meditation Training in Meditation-Naïve Subjects
Chuan-Chih Yang, Alfonso Barrós-Loscertales, Meng Li, Daniel Pinazo, Viola Borchardt, César Ávila & Martin Walter 

つまりDMNによる脳疲労の危険に気づいた有名企業がこぞってマインドフルネスを導入したが、多くの人には役に立たなかったということだ。

そこで登場するのがサウナだ。サウナに入った人なら、サウナの最中に複雑な考え事をすることが困難になることは誰もが体験する。サウナは普通なら死んでもおかしくない超高温の環境なので、身体が何とかそれに対応しようとするのに一生懸命で、脳が複雑な思考ができなくなっている。DMNによる脳の神経活動を抑えてしまうのだ。サウナは強引に脳の総エネルギーの60~80%を使うDMNを抑えることよって脳疲労がとれる環境を提供してくれる。マインドフルネスでDMNを抑えるには長い訓練が必要となるが、サウナにはそんなものは必要ないのだ。

・サウナがDMNのスイッチを切る。
論文名:人間の脳血流、非侵襲的頭蓋内圧、および熱耐性に対する加熱モードの影響
Influence of the mode of heating on cerebral blood flow, non-invasive intracranial pressure and thermal tolerance in humans
Travis D Gibbons, Philip N Ainslie, Kate N Thomas, Luke C Wilson, Ashley P Akerman, Joseph Donnelly, Holly A Campbell, Jim D Cotter 

・サウナにマインドフルネス効果がある
論文名:サウナとマインドフルネスはストレスを低減するのか?
岡澤隆佑
The Japanese Journal of Sauna, vol. 2, 2022

またサウナ前のストレスが大きければ大きいほど、サウナ後のストレスが減るという報告もある。イライラしているほど、疲れているほど、サウナの効果は大きい。
論文名:若年成人男性における反復的な高温熱ストレスと冷水による内分泌への影響
Endocrine Effects of Repeated Hot Thermal Stress and Cold Water Immersion in Young Adult Men
Robert Podstawski , Krzysztof Borysławski , Andrzej Pomianowski , Wioletta Krystkiewicz , Piotr Żurek 

 

【論文多数】脳の疲労をサウナが取る科学的根拠

 

脳の疲労とは、視覚や聴覚を経由して大量に入ってきた情報を、脳が処理しきれず、集中力が続かなかったり、仕事中にミスが生まれやすくなった状態。また長時間にわたる集中的な思考や作業を続けると、脳はエネルギーを消費し、疲労を感じる。
疲労の抱える問題は、体の疲労のように休んでも疲れがとれにくいことだ。体が疲労すれば横たわったりしていれば回復するが、脳の疲労は横たわったりリラックスしようとしてもなかなか取れない。仕事に追われていたり、心配事や悩みがあったり、スマホが常に近くにある状態だとなおさらだ。頭を休めるために何もしないでぼーっとしていても、脳はDMN(デフォルト・モード・ネットワークDefault Mode Networkの略語)という状態でずっと神経活動を続けて、雑念などが浮かんでしまう。DMNとは、脳が意識的な活動をしていないとき、つまり、ぼんやりしているときに活性化する神経回路のこと。ぼーっとしているのに、脳の総エネルギーの60~80%も雑念に使ってしまうのだ。内側(ないそく)前頭前野、後帯状皮質(こうたいじょうひしつ)、楔前部(けつぜんぶ)、下頭頂小葉(かとうちょうしょうよう)部位で構成されている。DMNは創造性を高めるというメリットがあるが、脳疲労というデメリットもある。ぼーっとしていると、急に良いアイデアが浮かんだりするが、同時に、脳が休めないということでもある。脳を休ませようと、目をつむって頭を真っ白にしようとしても、脳は休まらないのだ。
・DMNが続くと、総合失調症、うつ病、不安障害、ADHDアルツハイマー病などにつながる
論文名:精神障害とDMN
Default-mode brain dysfunction in mental disorders: a systematic review
Samantha J Broyd , Charmaine Demanuele, Stefan Debener, Suzannah K Helps, Christopher J James, Edmund J S Sonuga-Barke

これを何とかしようとしたのがマインドフルネスという瞑想の一種だ。グーグル、アップル、インテルゼネラル・ミルズゴールドマン・サックス、メドトロニック、エトナ、それに米国国防省などが導入して、一時は大流行した。
・瞑想を行うと、DMNの活動性が低下し脳のエネルギー消費を低下させる
論文名:瞑想体験がデフォルトモードネットワークのアクティビティコネクション相違に関連する
Meditation experience is associated with differences in default mode network activity and connectivity
Judson A Brewer 1, Patrick D Worhunsky, Jeremy R Gray, Yi-Yuan Tang, Jochen Weber, Hedy Kober

だがその後下火になったのは、マインドフルネスでDMNを抑えるのはとても難しいからだ。深い瞑想状態になるには、相当長い期間修練を積まなくてはならない。初心者にはハードルが高すぎる。
・マインドフルネスはトレーニングが必須で習熟度によって効果が異なる
論文名:瞑想未経験者における8週間のマインドフルネス瞑想トレーニング後の脳構造と低周波の振幅の変化
Alterations in Brain Structure and Amplitude of Low-frequency after 8 weeks of Mindfulness Meditation Training in Meditation-Naïve Subjects
Chuan-Chih Yang, Alfonso Barrós-Loscertales, Meng Li, Daniel Pinazo, Viola Borchardt, César Ávila & Martin Walter 

つまりDMNによる脳疲労の危険に気づいた有名企業がこぞってマインドフルネスを導入したが、多くの人には役に立たなかったということだ。

そこで登場するのがサウナだ。サウナに入った人なら、サウナの最中に複雑な考え事をすることが困難になることは誰もが体験する。サウナは普通なら死んでもおかしくない超高温の環境なので、身体が何とかそれに対応しようとするのに一生懸命で、脳が複雑な思考ができなくなっている。DMNによる脳の神経活動を抑えてしまうのだ。サウナは強引に脳の総エネルギーの60~80%を使うDMNを抑えることよって脳疲労がとれる環境を提供してくれる。マインドフルネスでDMNを抑えるには長い訓練が必要となるが、サウナにはそんなものは必要ないのだ。

・サウナがDMNのスイッチを切る。
論文名:人間の脳血流、非侵襲的頭蓋内圧、および熱耐性に対する加熱モードの影響
Influence of the mode of heating on cerebral blood flow, non-invasive intracranial pressure and thermal tolerance in humans
Travis D Gibbons, Philip N Ainslie, Kate N Thomas, Luke C Wilson, Ashley P Akerman, Joseph Donnelly, Holly A Campbell, Jim D Cotter 

・サウナにマインドフルネス効果がある
論文名:サウナとマインドフルネスはストレスを低減するのか?
岡澤隆佑
The Japanese Journal of Sauna, vol. 2, 2022

またサウナ前のストレスが大きければ大きいほど、サウナ後のストレスが減るという報告もある。イライラしているほど、疲れているほど、サウナの効果は大きい。
論文名:若年成人男性における反復的な高温熱ストレスと冷水による内分泌への影響
Endocrine Effects of Repeated Hot Thermal Stress and Cold Water Immersion in Young Adult Men
Robert Podstawski , Krzysztof Borysławski , Andrzej Pomianowski , Wioletta Krystkiewicz , Piotr Żurek